ドキュメント!雪がやむまで家に帰れません!

 こんばんはーっ!本当に今シーズンは雪にヤラれっぱなしの北海道羽幌町から、たかどんです。さっきツイッターにも書きましたけど、今日の夜6時前、JNN(東京だとTBS)「Nスタ」で羽幌の映像流れてたの、見た人います?放映時間は1分ほどでしたが、リポーターの腰まで埋まるほどの雪をご覧頂いた方は、その凄まじさに驚かれたかと思います。まさにその羽幌町に暮らす私、この2日間を書き綴りたいと思います。

昨日・1月6日のお昼・・・

 一昨日までは曇っていても穏やかな天気が続いていた羽幌、昨日になってからその雲行きが怪しくなりました。午前中は強風だけだったのが、だんだん雪が降り出し、仕事に出かけようと外に出た正午過ぎには既に猛吹雪に近い状態。車で走りだすと、町内の建物の多い国道なのに、吹雪と両脇の雪山で視界は真っ白けでほとんど何も見えない。吹きだまりも多くできており、小型の軽自動車は乗り越えていくだけでもやっと。注意深く走っていたつもりが・・・ザクッ!!っと大きな吹きだまりにはまってしまい、バックで抜けようものにも車の腹に雪がつかえて出られない。時間は12時半過ぎ、仕事は1時から。小さいスコップは積んでいたので雪をかきながら焦っていると、前の方から車が、中から男性と女性が出てきたので「押してください」と頼み、やって見るが出られない。すると偶然その地域を配達していたクロネコヤマトの宅急便のトラックが止まり、女性の運転手がワイヤーを持ってきてくれたのだが、こっちの車に引っ掛けるところがない。で、結局3人に押してもらい何とか脱出。時間もなかったので、ひたすら頭を下げてお礼を言い、老人ホームへ急ぐ。なんとか遅刻せずに仕事開始。既にクタクタ。

1月6日の夜・・・

 昨日は午後1時〜10時までの勤務。外は依然やむことなく、どころか、ますます猛吹雪はひどくなるばかり。外を見ながら、帰れないんじゃないかなんて言ってたのが現実に・・・。その前の7時までで勤務が終わったある男性介護員さんが駐車場まで車を見に行ったと思ったら戻ってきて「おう、俺今日泊まるしかないわ」(なんですと?!)ちょっと極端な表現ですが、その段階ですでに駐車場は雪に埋もれ、出られない状態だったそうで。さらに国道と、もう1本の主要な道路くらいは除雪されてても、他の道までは除雪もままならず、帰ることが出来ない状態。そこに追い打ちをかけるようにお母さんからメールが。そのタイトルが「家のまえ五十センチ」(はぁ?!)内容は、車庫の前の雪が取れないので、歩いて帰ってくるか、泊めてもらえないか?というもの。1月生まれで33シーズン冬を経験する中でも、こんな猛吹雪は初めてじゃないかというくらい。それこそ極端ですが、歩いて帰ってもご町内で遭難するんじゃないかっていうくらい。考えた結果、夜勤以外では初めて老人ホームに泊まることに。10時までは通常通り勤務をこなし、静養室という部屋のベッドに枕と布団を貸してもらって、11時すぎに就寝。明日何時頃起きたらいいんだろう・・・。

今日・1月7日の朝・・・

 明けて今日。目が覚めたのは朝6時半くらい。ちょうど入所者の起床時間で、部屋の外では入所者を起こして食事の支度をする介護員の声。朝6時半から勤務の人は、除雪されていないから歩いてきたとおっしゃってた。私は一応10時からの勤務だったので、もう少し寝ててもよかったのかもしれないけど、静養室に居っぱなしなのも落ち着かないので、起きて休憩室に移動。朝食は昨日の介護員さんにもらったマフィンと自販機で買ったコーラでおしまい・・・と思ったら、同じく一晩泊まっていた栄養士さんがお粥を持ってきてくれました。あ、そうか、今日は「七草」入所者さんたちの朝食で七草粥が出ていたのでした。本当はお粥は苦手なんだけど、食べないよりはいいのでいただいていると、隣町に住む介護員から「道路が通行止めで老人ホームに行けない」と連絡が。あとで聞いた話を総合すると、その段階で町内の国道2か所が通行止めになり、羽幌町は孤立状態になっていたらしい。で、その介護員さんは道路の状況を聞きながら何度か電話してきたのだが勤務時間にはまず間に合わない。ということで、急遽泊まっていた私が予定より2時間早く勤務開始することに。結局その介護員さんは今日来ることは出来なかった。

今日の午後、そして帰りは・・・

 午前中は一度晴れ間が見えるくらい天候も回復し、除雪が進めば今日は帰れそうな雰囲気になっていたのだが、午後からはまた吹雪模様に。昨日ほどじゃないにしても、またもや・・・とちょっと不安に。だいぶ町内の除雪も進んだようで、駐車場にも除雪が入り、車の周りも丁寧に雪は取り払われたそうだが、吹雪はやまない。勤務終了時間も2時間早まることになったため、午後5時に帰れることになっていたのだが、そのちょっと前に家から老人ホームに電話が。それを伝えてくれた事務員さんによると「車庫の前の雪が多すぎて取れないので、車を置く場所がないから歩いて帰っておいで」と。今度は声を出して「えーっ?」って事務員さんに言ってもしょうがないのに。すぐに携帯電話で家に連絡を取ると「家の前の方は雪取ったんだけど、腰が痛くなってきたし、車庫前1メートルくらい積もってるから車を置く場所がない」と。団地の周りもせっかく排雪が進んでいたのに、雪が積もってしまい、除雪車が入っても車1台通るのがやっとだとのこと。「ハァ、仕方がないね、歩いて帰るわ。」と言ってはみたものの、この前の雪の時のような、いわゆる「重装備」をしていない。歩けば30分以上ある道、吹雪にさらされながら帰るのか・・・と思っていたら、ある事務員さんが「俺も帰るから車に乗っていかないかい?」二つ返事どころか食い気味に「はい、お願いします!!」まさに「地獄に仏」でした。駐車場は確かに綺麗になっていて、車に乗せてもらい出発すると、吹雪や地吹雪でやはり前が見にくい。この中を歩いて帰りそうな状態だったのかと思うとゾッとする。そしてうちの車庫の前はシャッターが半分雪で埋れている。家の前まで送っていただき、きちっとお礼を言って、28時間ぶりの「ただいまーっ!」とあいなりました。
 以上。まずは乱文・長文で失礼しています。これでどれくらいの状況だったか、なかなか伝わらないかもしれないけど、今までの冬の中でも史上最強な感じがする今回の荒れ模様。ちなみに今日一日気温は-7℃を上回ることはなく現在-9.3℃、風はほぼ一日中風速10m/s前後、降水量換算で昨日一日で32mm、積雪はアメダスの観測場所で104cm、もちろん場所によってはもっと積もっているはず。明日は雪は朝方まででピークは過ぎているみたいなのですが、車がないので歩いて老人ホームへ行かないと。午前10時〜午後7時までなので、重装備で朝は早めにでないといけないし、帰りも心配だなぁ。まだまだこの荒れ模様は続きそう。もう、本当に、マジで、雪降るな〜〜!!